ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
これ、2chまとめで昔読んでたんですよ。懐かしさとともにダウンロードしました。記憶があいまいなんだけど、漫画化もされていたような。調べてみたら現在WEB漫画は公開停止中。
ダウンロードページはここから
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
以下、ネタバレ含んでますのでご注意ください。
ストーリの内容はわかっていたので、原作を知っている映画を見るあの感覚で見ていました。あーそうそう、そうだった。とか、上原のキャラこんなんだったったけ?とか、リーダーって映像かするとスゲーむかつくやつだなぁとか。品川のバァーカの言い方にイラッとする。(そういう役割のキャラです)

ストーリのあらすじを簡単に言うと、ニートだったマ男がブラック会社に入って社内の色々な人とからみながら成長していき、ブラック会社の境遇と仕事の現状に追い込まれながらも頑張っていたけど、コンプレックスを抱えていた学歴を指摘され、限界を迎えて仕事をやめようとする話。
映画のあらすじはそんな感じですが、2ch発信ということで、実話として投稿された話。電車男のような。まとめられた当初から創作ではないのかと話題になったくらい、ストーリ性に優れたスレッドでした。
この映画の見どころは人と人とのかけあい
この映画はブラック会社悲惨さを伝えている映画ではなく、理不尽なリーダーを懲らしめる勧善懲悪でもなく、個性豊かなキャラクターとの掛け合いを楽しむ映画。マイケルムーア監督のようなドキュメンタリーではないのです。
役職が上の人にはこびへつらい、下の人間には厳しく当たるリーダー。
ムードメーカー的な役割でリーダーの腰ぎんちゃくの井出。
映画ではキャラの薄い、変人キャラの上原。
優秀でまとめ役、されど役職にはつかない頼れる存在の藤田さん。
平均的な立ち位置で話を進めていくストーリテラーのマ男。
リーダーが理不尽なふるまいを行い、マ男が押し付けられ、井出に邪魔されながら藤田さんに助けられる、というのが基本型。時間経過とともにマ男は人間的に成長していき、たくましくなってきた矢先にコンプレックスだった中卒であるということをリーダーに暴露されてしまう。
学歴なんて働き始めたら関係ないと思ってしまうわけですが、抱えているコンプレックスというのは回りが思っている以上に本人にはつらいもんです。
まぁいろいろありつつ、頼りにしていた藤田さんが会社を辞めるという話を聞いて、自分の心情を吐露して辞めるといって出社しなくなったマ男。そんなマ男が戻ってくると暖かくすんなりと迎え入れるメンバー。上原にどなり散らしているだけだったリーダーが上原の仕事を回せという。バラバラで自分勝手だったメンバーが人を思いやることができるようになる、という一つの山場を迎えます。超短納期の仕事をみんなが協力してやり遂げるというシーンです。
ひとつのことをやり遂げて達成感を味わうってのはいいもんですな。
そういった困難を乗り越えて、マ男が成長していき、藤田さんが辞めるという事実を受け入れて、変りの人が見つかるまでは会社残ると言ってっくれた藤田さんを逆に、自分のことを考えて辞めてくださいと伝える。
人が仕事をやめようと思うとき、私は基本的に止めたりしないようにしています。もちろん、止めてほしい前提のやつは辞めるなよとは言いますが、次が決まっているとかやりたいことがあるとかそういうときは、しっかりと送り出してあげるほうがその人のためになりますし。
物語の起承転結がはっきりしていて見終わった充実感がある映画
2chに書かれた当初から実話とは思えない、小説ライクなお話なだけあって、話の起承転結がはっきりしています。ほんと一言でいうと起承転結な話です。
入社して、慣れて、問題に直面して、団結して大団円で終わる。
いい方向で物語が終わるので後味の良い映画です。
2chのノリを映像化しているので好みが分かれるギャグがありますが(ガンダムネタとか、三国志ネタとかデスノートネタとか)そういうのが気にならない人は楽しめる映画ではないかと思います。