SONYのBluetoothイヤホン WI-1000X レビュー!
ソニーのBluetoothワイヤレスイヤホンWI-1000Xを2017年11月5日に購入してから1ヵ月弱が経過しました。1ヵ月くらい使うと色々な意味で慣れてくるので気づいたところや、細かいところをレビューしていきたいと思います。
購入直後の初期衝動で書いたレビューはこちら。
WI-1000Xのカラーはシャンパンゴールド。ゴールド名がついていますがそんなにキラキラしていません。黄土色(おうどいろ)のほうがイメージに近いですが、黄土色っていうネーミングは価値を下げる気がするのでシャンパンゴールドとつけたであろうことは想像に難くありません。
WI-1000X 左側リモコン操作方法
WI-1000Xはネックバンド方式となっており、首に装着して使います。そのネックバンド部分にリモコン装置が仕込まれております。
左側から「電源」「音量」「再生・停止」のボタンになっています。ネックバンド部分にリモコンがあると装着しているときはスイッチがまったく見えません。外してボタンを押すのはスマートではないので、盲牌(麻雀牌を指先の感触でどんな牌か判別すること)の要領でスイッチを探り当てて使います。
スイッチの位置が結構離れているのでどのスイッチかわからないことはないです。+と―だけ近いのですが判別可能ですので大丈夫!
それよりもややこしいのが早送り、早戻しの操作方法です。再生ボタンの押し方で操作するのですがモールス信号の如く、長押しと単押しを使い分けて操作します。
WI-1000X リモコン操作方法
再生:一時停止中に1回押します。
一時停止:再生中に1回押します。
ここまでは普通ですね。問題はここから。
次の曲の頭出し:2回押します。(●●:単押し2回)
前(または再生中)の曲の頭出し:3回押します。(●●●:単押し3回)
早送り:1回押して離してから、もう一度押し続けます。(●■:単押し→長押し)
早戻し:2回押して離してから、もう一度押し続けます。(●●■:単押し→単押し→長押し)
この操作、あんまり使わないこともあってそんなに頭に入っていません。取りあえず早送りは再生ボタン2回、巻き戻しは3回と覚えておけば事足りそうです。
電源は長押しで「ON/OFF」の切り替えを行い、電源がONの状態で電源ボタンを単押しするとバッテリーの残量を3段階でアナウンスしてくれます。「バッテリーレベル HIGH / Middle / LOW 」の3種類で外人のおねえさんが教えてくれます。これ10段階くらいにしてくれると嬉しいんですけどね。
WI-1000X 右側ノイズキャンセルコントロール
右側のリモコン部分はシンプルでノイズキャンセルのコントロールのみとなっています。
NCは「Noise Cancel」で「AMBIENT」は外音の取り込みです。
1回ノイズを押すと「アンビエントサウンド:外音の取り込みモード」、2回押すと「ノイズキャンセルOFF」3回押すと「ノイズキャンセル」以下ループとなります。ちなみにノイズキャンセルはデフォルトでオンになっています。
右側に生産国とBluetoothの刻印が入っています。ちなみに MADE IN MALAYSIAと刻まれております。
ケーブルを収納できるミゾ ケーブルマネージメント
WI-1000Xのケーブルはそんなに長くはありませんが、ネックバンドと一体になっていて取り外しはできません。耳に入れているうちは気になりませんが、耳から外している時や、持ち運びの時にプラプラするのでこの溝に引っ掛けると多少は軽減されます。
このミゾにケーブルをパチパチとハメて使います。一周ぐるりと収納できますが、肝心のイヤホン本体は収納できませんのでちょっと中途半端になります。なので、一周回すというよりも、上部側のみにパチリとはめて使わないときはそのまま持ち歩いています。
NFCによるペアリングも可能
使ったことのない機能の1つにNFCによるペアリング機能があります。SUICAなどに採用されている非接触でできるペアリングです。
Bluetoothが非接触でのペアリングなんで私は使っておりません。
WI-1000Xには2種類のイヤーピースが付属
WI-1000Xにはトリプルコンフォートイヤーピース×3サイズ、ハイブリッドイヤーピース×4サイズが付属しています。
2種類のイヤーピースと3種類サイズがあれば、サイズ感は問題ありません。私はトリプルコンフォートイヤーピースをWI-1000Xの購入前にイヤーピースとして購入し、タオトロニクスのTT-BH-16につけて使っていました。WI-1000Xを買う前に。
TT-BH-16につけていた別売りしているトリプルコンフォートイヤーピースと、付属しているトリプルコンフォートイヤーピースは仕様が若干違うのか、サイズ感に違和感を覚えました。
大きさというよりも質感が異なっているようで、WI-1000Xについているトリプルコンフォートイヤーピースは柔らかく、耳から抜けやすい。そんなわけで、より良いフィット感をもとめてコンプライのTS-200に変えました。
WI-1000Xのサイズに合うコンプライイヤーピースは200番台
ノイズキャンセルの効きもフィットするイヤーピースのほうが効果が高いので、コンプライのTS-200へ変更。コンプライのイヤホンはノズルのサイズが細かく分かれており、WI-1000Xにあうノズルサイズは200番台。形というよりもコスパを優先してTSという楕円形のイヤーチップにしました。コンプライの詳細はこちら。
耳の形や個人差があろうかと思いますが、コンプライのほうがしっくりきてます。
イヤホン・ノイズキャンセル機能の詳細
WI-1000Xにはノイズキャンセルがついており、イヤホン部分にノイズキャンセル用のマイクが内蔵されています。
このイヤホン部分にSONYの技術の粋が詰まっているようで字面で読むと超難しいことが色々と書かれています。
簡単にまとめるとノイズキャンセルは業界最高クラスの性能。(ネックバンド型ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン市場において。2017年8月31日時点、ソニー調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る)
周囲の騒音を分析し3つのノイズキャンセリングモードからその場に適したモードを自動で選択してくれる「フルオートAIノイズキャンセリング」搭載。
気圧の変化に応じてノイズキャンセリング性能を最適化してくれる機能もついており、飛行機で使う際に力を発揮してくれます。
ノイズキャンセルと一言で言っても色々なモードがあるんですね。フルオートAIノイズキャンセリング機能がついているとは初めて知りました。
イヤホンの後ろにノイキャン用のマイクがついているせいか、風切り音は結構聞こえます。ビルとビルの間のビル風なんかは結構聞こえるんですよね。
専用アプリから最大20段階でノイズキャンセルの効き具合を調節可能
ノイズキャンセルのレベルが専用アプリから、最大20段階という細かさで設定が可能です。また行動を検知して自動で最適なレベルに変更してくれる機能もあります。
私はデフォルトの設定で満足しているので細かい設定やシーンに応じてノイズキャンセルを使い分けることもしてないのでさほどアプリの恩恵にはあずかっておりません。
このアプリは色々と面白い機能が備わっていまして、ノイキャンのレベル以外にも音の聞こえる位置の変更ができます。ただ音の位置もデフォルトが一番いいので、試しに使ってからは使っておりません。
接続中に電話がなるとネックバンドが振動して着信を教えてくれる機能があるのですが、そのバイブをOFFにするのにこのアプリが必要です。私はほとんど電話が鳴らないのでOFFに設定しています。
一番使えるのがイコライザですね。重低音の効きをこのアプリのイコライザで少し強くして使っています。
ノイズキャンセル BOSE QC30がライバル
ノイズキャンセルの2大巨頭といえばソニーとボーズと勝手に思っています。私はWI-1000Xが初めてのノイズキャンセル対応機種だったので比較はできないのですが、Amazonのレビューやネットの口コミを見るとBoseの「QC30」との比較レビューを良く目にします。
価格帯も近く同じネックバンドタイプということも比較対象になる要因でしょうね。どちらが優れているかは個人差と主観の問題があり、かつ私はBoseのノイズキャンセルを味わったことがないので何も言えません。
ただWI-1000Xのノイズキャンセルには十分すぎるほど満足しています。
WI-1000Xの音質について
WI-1000Xを購入して一番気に入っているのが音質です。いい音に聞こえる理由の1つがノイズキャンセルで、もう一つがイヤホンの性能によるものと思います。
WI-1000XにはLDACと呼ばれる高音質コーデックが備わっております。ハイレゾ音源をハイレゾ相当の音質で再現してくれる高機能なコーデックなんですが、私はハイレゾ音源は容量を喰うので持っていません。じゃあ、意味ないじゃんと思うのですが、えぇ、意味ないです。そもそも私の使っているスマホがLDACに対応してないし。
次にスマホを機種変更するときはLDACコーデックに対応したスマホにしたいと思います。ハイレゾ音源用意するつもりはあんまりないんですが、選択肢として持っておくのは悪いことじゃないし。
ちなみにLDACコーデックはソニーが開発した技術ですが、ソニー独占というわけではなく次期アンドロイドOS(Android O)から技術的には搭載可能ということ。(ライセンスの問題などがあり実際に搭載されるかどうかはメーカー次第らしい)また、ソニーのエクスペリアスマホには搭載されています。
コーデックだけじゃない!高音質のSONYの技術
LDACもハイレゾ音源も持っていませんが、それとは別にDSEE HXというアップスケーリング技術が搭載されており、CDやMP3などの圧縮音源の高音域を補完しながら、サンプリング周波数とビットレートを本来の数値よりも高めてハイレゾ相当の音質に変換してくれる機能を搭載しています。
難しい話はよくわかりませんが、これ凄くないですか。圧縮音源を補完してビットレートまで高めてくれるとかそりゃいい音に聞こえるわけですわ。
ハイレゾ相当の音質まで高めてくれるならハイレゾ音源いらないんじゃないかと無粋なことまで考えてしまいますね。
持ち運び方法には気を使う だって高いから
ネックバンドタイプで折りたたむことができないWI-1000Xは持ち運び方法に気を使います。が、基本的に首につけっぱなしにしています。付属のキャリングケースは、ソフトケースでカバンに入れておくとなんかの拍子に折れたりしそうで怖いんですよね。
ハードケースがあったらもう少し気楽にカバンに入れられるのですが、ハードケースは付属していないので、カバンに入れずに持ち運ぶという方法をとっております。基本的に移動中にも使うものなんでそんなに苦にはなりません。
ちなみにWI-1000Xが収納できるハードケースだとこの辺が人気です。
WI-1000X 有線接続も可能 有線接続なら充電切れても問題なし
WI-1000Xの付属品にマイクロUSB端子とイヤホン端子ケーブルが付属しています。これにより有線での接続も可能です。
有線接続の場合、充電が切れていても使用可能なので、充電が切れたときに備えてこのケーブルを常備しておくと万全です。本体と同じカラーリングでSONYのロゴ入りのケーブルが付属しています。
Bluetoothよりも優先接続のほうが音がいい、とよく聞くのでワイヤレスと有線で聞き比べてみたんですが、私の耳でははっきりとした違い、というか何も違いを感じられませんでした。
これがいいのか悪いのかわかりませんが、ワイヤレス状態の音に超満足しているのと、基本的に有線接続の煩わしさが嫌なので良かったのかな。劇的に音が変わって有線のほうがいいと思っちゃうと、有線でつなぎたくなっちゃいますし。
あくまで非常用として使うのがベストですね。
【追記】電池切れでの有線接続の場合ノイズキャンセルが効かなくなります
WI-1000Xでたまに充電をし忘れて電池が切れることがあるので、有線ケーブルを持ち歩くようにして気づいたのですが、有線接続の場合、ノイズキャンセル機能がきかなくなります。例によって有線と無線の聞き比べを家でしていた時は、気づかなかったのですが、電車に乗って使うと、全然違いますね。
ノイズキャンセルは充電のある状態じゃないと効かないので、電池切れでの優先接続だと音が悪くなります。外音が聞こえる分だけ音が悪いと。
WI-1000Xを購入して得られるもの
このイヤホンで音楽聞いていると音楽が好きになりますね。高い買い物(個人的に)したからっていうのもあるかと思うんですが、このイヤホンでいろんな音楽を聴いてみたいと思えます。通勤時間が長いほうで電車に乗っているときなんか動画を見るか音楽聞くか、ネットを見るか、将棋をするかのいずれかなんですが、どのシチュエーションでもイヤホンは使っていますから、購入してよかったです。
ツタヤディスカスも使っているので常に新しい音楽を耳にできて、それがいい音で聞けるってだけで、通勤時間の苦痛が多少なりとも軽減されるってもんですよ。
個人の好みが大いにあるのであれですが、個人的には電子音との相性が良い気がします。4つ打ちのバスドラの重低音とシンセのなんとも言えない高音との絡みが好きです。しっかりと響く重低音とハイハットの高音もしっかり拾ってくれるいいイヤホンですよ。こいつは。いくつかオススメの曲を紹介したいと思います。
サカナクション ミュージック
4つ打ちドラムの心地よさは言わずもがな、 な曲ですね。序盤の抑え気味の進行からブレイクでタメてからのサビ、また落ち着きをとりもどしてからの大サビの盛り上がり。首ふっちゃいますよね、これ聞くと。
スーパーカー White Surf style5
印象的な浮遊感あふれるイントロのシンセ音と、けだるそうなナカコーのボーカルと電子音混じりのドラム。ブゥーというスライド音から始まるギターがのる瞬間の音が最高に気持ちいい。
indigo jam unit Roots
ボーンと鳴り響くピアノ、それに絡みつくようにループを繰り返すウッドベース。少しづつ変化を加えてテンポを上げて上げて展開されるジャズピアノ。響く重低音と抜けの良いピアノの高音が気持ちいい一曲。
まぁ好きな曲を聴いてればどんなイヤホンでも気持ちよくなるわけなんですけどね。音の心地よさを重視して選んでみました。
仕事中はノイズキャンセルとインストミュージックで集中力倍増
後は仕事中。いろいろな喧しい音が聞こえる職場なので、ノイズキャンセルと音楽があれば集中力が増します。
集中して音楽聞きながら仕事していると結構時間が過ぎるのが早いんですよね。気づいたらもうこんな時間かってことが良くあります。
どうでもいいことですが、ネックバンド式のイヤホンがまだ珍しいらしく、それなんですか?と購入当初はよく聞かれました。「イヤホンだよ。超高いやつ。」「いくらですか?」「いくらだと思う?」「1万円くらい?」「もうちょうい。」「2万円?」「もうちょい」「3万円!?」「それくらい。」という会話をよくしました。
なんで買ったんですか?というどんな回答を期待されているのか、バカにされているのかよくわからない質問をされたりも。欲しかったからだよと当たり前な回答をしましたけども。
3万円もするイヤホンWI-1000Xですが、購入から約1ヵ月弱ですけどものすごく満足度の高い商品になっています。誰にでも気軽にオススメできるシロモノではありませんが、ワイヤレスイヤホンでちょっといいアイテムを探している人にはうってつけの商品です。
音楽好きな人への贈り物などにもいいかもしれませんね。ブランドにこだわりがない人には喜ばれると思いますよ。機会があったら多くの人に使ってもらいたい逸品です。
WI-1000Xにオススメのイヤーチップはコンプライ
付属のイヤーチップも悪くないのですが、コンプライのイヤーチップにするとフィット感が増して、ノイズキャンセルの効きや重低音に迫力が増すのでオススメです。金額もそこまで高くないので、フィット感と音の向上を期待するならコンプライのイヤーチップを試してみてください。
コンプライのイヤーチップのレビューはこちら