SONY α7Ⅲマウントウント マクロレンズ SEL50M28のレビュー&作例紹介
SONYのミラーレス一眼のEマウント交換レンズ、単焦点マクロレンズのSEL50M28のレビューと作例紹介をします。
使っているカメラはα7Ⅲです。
マクロレンズ SEL50M28のスペックについて
マクロレンズ SEL50M28のスペックを紹介します。
レンズマウント | ソニー Eマウント |
---|---|
焦点距離(mm) | 50mm |
最短撮影距離 | 0.16m |
画角(35mm判) | 47° |
開放絞り(F値) | 2.8 |
最小絞り | 16 |
重量 | 236g |
外形寸法 最大径x長さ(mm) | 70.8mm x 71mm |
スペックはソニー公式サイトより引用
F値の開放が2.8と割と明るく撮影可能なレンズになっています。
重量も236gとEマウントレンズの中では非常に軽量で持ち運びしやすいサイズになっています。
レンズ本体についているピント切り替えのスイッチをスライドさせて焦点距離を変えて撮影します。
FULL、∞~0.3m、0.3m~0.16m までの3種類の焦点距離を切り替えて撮影します。
これがちょっと面倒だったりするんですよね。
焦点距離が変わるとここのスイッチをスライドさせないとうまいことピントが合わなくなるため。
合焦するときは、このレンズが伸び縮みします。
ズームレンズではないので、こちらがわでレンズを伸び縮みさせることはできません。
ピントを合わせるとカメラ側で勝手にレンズが伸びて調整してくれる、という仕組みになっています。
そのため、合焦にかかる時間はちょっと遅めになっています。
動きの速いものに対する撮影はかなりきびしいと。
なので、動きのない花や、商品撮影によく使っているレンズです。
マクロレンズならではのUP写真 作例
マクロレンズの特徴と言えば、何と言っても超近接撮影で、普通のカメラでは難しいドアップの写真が撮れること!
マクロレンズを買ったら、花のアップ写真を撮りたくなりますよね。
作例1.ひまわりの花
夏の風物詩ひまわりのアップ。
ひまわりの生態に詳しくないので、あれなんですが、おしべとめしべっぽいところもしっかり撮れています。
ここが種になるわけですね。
自然が生み出すグラデーションってきれいです。
緑から黄色のグラデーションに、背景に茶色が入っていて見事に調和している美しいヒマワリの花。
作例2. あじさい
梅雨時に咲く花あじさい。
紫と青の2色が作り出す青系統のまとまり。
花びら表面のざらつきのような質感までしっかり描写してくれてます。
こっちは種類の違うあじさいです。
おしべかめしべかわからないけど、ピンピンしてます。
作例3. アカツメクサ
花に詳しくないので、花の名前が間違っているかもしれません。
最初は千日紅と思っていたのですが、アカツメクサと教えていただきました!
そこらへんに咲いている小さな花です。
こういうなにげない花でもマクロレンズで撮るとおもしろい。
近接撮影なので、F値が7.1でもかなりボケて撮れます。
作例4. ネモフィラ
茨城県の国営ひたち海浜公園に、一面一杯に咲くことで有名になった気がするネモフィラです。
この写真はひたち海浜公園ではなく、埼玉県の国営武蔵丘陵森林公園で撮ったネモフィラです。
先に書いた通り、動くとピントが合わないので、二枚目の写真、指で押さえてますね。裏側から。
風に吹かれるとピンボケするので、やむにやまれず指でささえたみたいです。
作例5. 桜の花
逆光で撮るのが好きな桜の花です。
花びらの透過具合が好きで、良く逆光で撮影します。
あえて暗めでレタッチしてみました。
手持ちの単焦点レンズSEL50F18Fだと寄り切れないところを、マクロレンズなら近づいて撮影が可能。
ズームレンズなどでもいいんですが、暗いところだとなかなかうまく撮れないので、こういう時にも便利な一本。
作例6. 水滴に写った夏草
早起きして、夏の朝露を撮りに行ったときに撮れた一枚です。
水滴にフォーカスを当てて、マクロレンズで撮影したら、水滴の中にしっかりと風景が写っていました。
この手の写真は合成だと勝手に思っていたんですが、普通に撮れることを知って感動した一枚です。
F値による写真の見え方
同じようなアングルからF値を変えた写真を撮ってきました。
F値を変えると一番わかりやすいのが、ボケ方が変わります。
F値が高いほどボケずに写真が撮れる。
反面、F値を上げるとシャッター速度が遅くなり、被写体が動くとブレやすくなります。
風が吹くとぶれてしまうわけです。
ハナニラが群生していて撮ってて楽しかった写真です。
F値 2.8 ピントを合わせてない被写体はボケる
F値2.8で撮影したハナニラです。
右にある一番高いハナニラにフォーカスを合わせてます。
フォーカスがあたっている花と、同じ距離にある花にはピントが合っていますが、ほかの被写体はボケてますね。
ボケが強めで背景が溶けてます。
F値 5.0 ほどほどにボケる
こちらもフォーカスは右にある一番背の高いハナニラに。
F値2.8の時よりも、背景にあるハナニラが少しわかりやすくなっています。
ボケが少し弱くなってますね。
F値 16 そんなにボケない
F値をMAXの16にして撮影したハナニラ。
背景のハナニラもわりとしっかり写っています。
群生している雰囲気にしたかったらF値が高いほうが狙い通りに撮れますね。
F値を上げるときはブレに注意
背景までしっかり描写したいときは、F値を上げてとればいいわけですが、その分シャッター速度が遅くなります。
F値2.8の時は1/1000秒でシャッターがおりますが、F値16の時は1/40秒になっています。
明るい日中の撮影なので、手撮りでいけますが、これが夜だったり暗所だったりすると、もっとシャッター速度が遅くなるので、三脚がないと厳しくなります。
シャッター速度の秒数分だけ、静止して撮らないと手振れになっちゃいますからね。
被写体自体も動いてしまうとブレてしまうので、F値とシャッター速度と手振れの関係性を頭に叩き込んでおかないと、ブレブレ写真が量産されます。
F値2.8(下限一杯)で近接撮影するとめっちゃぼける
メルヘンな雰囲気を作るには、マクロレンズのF2.8は一番適している気がします。
レタッチの時に、明瞭度を弱めて、コントラストを弱めて柔らかい印象にすると、ふんわりやわらかな写真に仕上がります。
商品撮影に大活躍のマクロレンズ
花の写真以外にも、ブログにのせる商品の撮影などにはこのマクロレンズが活躍してくれてます。
家で撮影すると、どうしても商品との距離が近くなるので、近づいて撮れるマクロレンズだと撮影しやすい。
スタンダードな商品の物撮りは、焦点距離を気にしないで撮影できるのがメリットです。
どんなに近づいてもちゃんと合焦してくれますから。
バスタオルの毛の質感を撮影するのにはマクロレンズが一番です。
ミックスナッツのクローズアップ写真なんかもマクロレンズならではの写真。
塩加減までしっかり描写してくれます。
こんな感じで、花の撮影から商品撮影までなにかと活躍の場が多いマクロレンズです。
ブログで商品紹介などをする人にはオススメできる一本ですね。
値段も比較的安いほうのレンズなので。
もっとスペックの良いマクロレンズ SEL90M28G
ソニーのEマウントマクロレンズにはここで紹介しているSEL50M28の上位モデルの、GレンズからSEL90M28Gがあります。
合焦の早さも問題なく、スナップ写真としても使えるマクロレンズになっているとのこと。
お金に余裕があれば、こっちを選んだ方が不満はなく良いかもしれませんね。
お値段が3倍くらい高くなりますが。
近接撮影のスペシャリスト マクロレンズのまとめ
近接撮影に特化したマクロレンズは、花のアップ写真を撮るのが楽しかったり、物撮りなどに非常に役に立つ一本です。
その反面、旅行などのスナップ写真を撮るようなシーンではまったく使わないレンズになっています。
旅行などは持っていってもなかなか、ドアップで撮りたい被写体はないため。
日常使いでは役に立って、非日常にはあまり活躍の場がない、といった印象のレンズです。
家族の写真やお子さんの写真を撮影するなら普通の単焦点レンズの方が良いですからね。
商品紹介をしているブロガーさんなどには、あるとなにかと便利なレンズだと思います。
マクロレンズにはなんでもない当たり前の被写体を、いつもと違った写真に仕立て上げるおもしろさがあります。
「使い手を選ぶレンズ」というより、「使い手に選ばれるレンズ」といったレンズですね。
必要ない人にはまったくいらないレンズ。
以上、ソニーのマクロレンズ SEL50M28 の紹介でした!